言霊の意味と、効果や使い方を知りたい方へ。
日本では古くから、言葉には神秘的な力が宿っていると考えられてきました。それが言霊です。言葉には力があります。例えば、人間関係がうまくいくのも悪くなるのも、言葉の使い方ひとつで変わってきます。そうであるなら、物事が全てうまくいくような、効果的な言葉の使い方をしたいと思いませんか。
本記事では、ヒーラー、メンタルケア心理士の坂木理恵が言霊の意味と、効果や使い方などを分かりやすくご紹介いたします。
言霊は言葉が持つ霊的な力を意味している
古事記には、言霊を神格化した一言主大神(ぬしのおおかみ)が出てきます。これは良いことも悪いことも、言霊で宣託するという神なのです。
この神様の前で祭祀を読み間違えたりすると、大変なことが起こると言い伝えられているのも、私たち日本人が言霊の力をずっと信じてきたからだと思います。
また、結婚式などおめでたい席では、「別れる」「去る」は忌み言葉。使ってはいけないということを、私たちが自然と身についているのは、言霊を信じてきた日本の文化があるからです。
現代でも成功者たちは言葉の力を信じている(アファメーション)
神やスピリチュアルなことを信じていない方でも、自己啓発や成功哲学を知っている方の中には、アファメーションという言葉の力で願望を実現させて人生の成功を勝ち取っています。
アファメーションは言ってみれば自分に向けた言霊です。例えば「資金繰りがうまくいき、〇年〇月に会社を立ち上げました」のように、ポジティブな言葉を使って完了形で宣言します。
これはイメージトレーニングなどと共に行われていることですが、言霊の力を信じて、成功した方がたくさんいるというのは事実です。
言霊はどんな言葉にも宿っている
位の高い人ほど、忌み言葉は他の言葉に置き換えて話す、言葉を選ぶということを行っていました。それは、言葉一つで人生が変わる、それどころか国の繁栄を揺るがす事態になりかねないと思っていたからです。
言霊の力は科学的にも証明されている
つまり、言霊の力というのは、プラスのよい言葉を発すれば幸せになり、マイナスの悪い言葉を発すれば不幸がやってくるということ。
このことは、いろいろな言霊実験によって科学的にも証明されています。植物の実験では、毎日「ありがとう」という言葉をかけて育てた苗木と、「めんどうくさい」という言葉をかけて育てた苗木がありました。「ありがとう」と言い続けた方はとてもきれいな花を咲かせましたが、「めんどうくさい」の方は途中で枯れてしまったのです。
他にも食べ物や水、いろいろなものを使って実験されていますが、マイナスの言葉を言い続けたものは全て良くない状態になっています。
幸せな人生にするためにはポジティブな言葉を口癖にする
幸せな人生にするためにはポジティブな考え方をすることということは、よく言われていることですが、「理屈ではわかるけど、なかなかポジティブに考えることができないよ」という方もいたりします。
そういう方は、言霊の力を信じて、ポジティブなプラスの言葉を使うことから始めてみてください。自信や希望に満ち溢れた言葉、感謝や思いやりの言葉など、できるだけポジティブな言葉を意識して使うことです。
例えば、嫌なことがあった時、あえて「私は幸せだ」と口に出して言ってみます。心の中にあるマイナス感情が、少し変化しているのを感じると思います。プラスの言霊は、感情のコンロトールもできるのです。
プラスの言霊はプラスの意識と繋がる
言葉にも波動があります。プラスの言霊はプラスの意識と繋がっていきます。最初は意識して言っていたポジティブな言葉でも、それが口癖に変わった頃には考え方もポジティブになっているはずです。
「ありがとう」は幸運を引き寄せる言霊
「ありがとう」は、最大のパワーを持つ言霊だと言われています。「ありがとう」を漢字で書くと「有難う」となります。これは有り・難しこと=あり得ないくらい貴重で得難いものを、得ることができたという感謝を表す言葉です。
「ありがとう」と言われて嫌な気分になる人はいないと思いますが、自分も人も幸せな気分にする言霊のプラスのエネルギーにはすごいものがあるのです。
「ありがとう」を100回言うと脳が「ありがとう」の理由探しを始める
心理学博士の小林正観氏は、2011年に亡くなるまで「ありがとう」に関する書籍を何冊も出版しておられますが、「ありがとう」と100回言うと、脳が「ありがとう」の理由を探そうとするそうです。口にした言葉に対して、合理的な事実を当てはめようとする働きが脳にはあるとか。
これは、「ありがとう」の言霊が、あり得ないくらいの幸運を引き寄せるということ。一日に何度も「ありがとう」と言っていれば、脳はずっと「ありがとう」の理由になることを探し続けるのです。
小林正観氏によると、「ありがとう」を言い続けて5万回に達すると、奇跡が起こるそうです。数える必要はありませんが、どんな時もまずは「ありがとう」と言える自分になりたいですね。
言霊の力は脳科学的にも言われていること
言霊の力は、脳科学的にも言われています。それは、耳から入ってくる言葉によって脳が思考しているということがわかっているからです。
他人の言葉にも影響されるのは事実ですが、自分が発した言葉を一番先に聞くのは自分です。その言葉をもとに、脳が肉体や精神状態についていろいろな判断を下しているのです。
例えば、「今日は気分がいい」と言ったら、脳が「いい気分になっているんだな」と判断して、良い気分になるホルモンの分泌を促すそうです。マイナスの言霊の場合は、その逆で悪い方向に行きます。
自分が発した言霊で一番影響を受けるのは自分自身
先にも書きましたが、脳にはその言葉通りの現実にしようとする働きがあるということ。自分が発した言霊で一番影響を受けているのは自分自身です。そう考えると、無意識な口癖なども注意しなければなりません。
ネガティブなことを言ってしまったらポジティブな言葉で打ち消す
ポジティブな言葉を使おうと意識しているつもりでも、弱気になったり不安になったりした時は、うっかりネガティブな言葉を口にしていることもあります。
そんな時はすぐにポジティブな言葉を言って、先に言ったことを打ち消してしまいましょう。
例えば、「もうだめだ」と弱音を吐いたときは、「でも大丈夫」と切り返すのです。また、他者からネガティブな言葉を言われた場合は、「それでも私は大丈夫」と相手の言葉を受け流すようにしましょう。相手のことが許せないと思っても、とりあえず「許す」と口にしてみるのです。
楽しく言霊の力を試してみる
これは私の場合ですが、ネガティブな発言をしてしまったら「な~んて、うそだよ。本当はとっても幸せ」と打ち消したりしています。
言霊は決して恐いものではありません。「ネガティブなことを言ってしまった、どうしよう」というのではなく、楽しく言霊の力を試してみるくらいの気持ちでいきましょう。
最後に
言霊という漢字を見て、ちょっと恐いものだと思っている方もいるかもしれませんが、言い換えれば、言葉にも良い波動と悪い波動があるということ。
プラスの波動を持った言葉を選んで使えば幸せな気分になり、人生も豊かで楽しくなるということです。
「言霊」の要点は
- 言霊は言葉が持つ霊的な力を意味している
- 言霊はどんな言葉にも宿っている
- 幸せな人生にするためにはポジティブな言葉を口癖にする
- 「ありがとう」は幸運を引き寄せる言霊
- 言霊の力は脳科学的にも言われていること
- ネガティブなことを言ってしまったらポジティブな言葉で打ち消す
以上、ヒーラー、メンタルケア心理士の坂木理恵がお伝えしました。最後までご覧頂き、有難うございました。