数秘術のディスティニーナンバーが9の方へ。
数秘術には、幾種類もの算出方法がありますが、ディスティニーナンバーは、生年月日から導き出すライフパスナンバーに次ぐコア・ナンバーのひとつです。姓名から算出するので、生年月日以上にその人固有の運命性を表すナンバーだと言えるでしょう。
「運命数」とも呼ばれますが、たどる運命そのものを示すというよりは、「向き合っていく運命の課題」を表すナンバーです。持って生まれた使命、生涯を通して目指すもの、人生上の課題などを示すもとされています。
この記事では、深層心理セラピストの斎木サヤカが、数秘術のディスティニーナンバーが9の人が送る人生を解説します。
ディスティニーナンバーの算出方法
全てのローマ字は数価を持っているという考え方をベースに、姓名を数に置き換えて、生年月日と同様の方法で最終的にひと桁の数にしてゆきます。
- A J S→1
- B K T→2
- C L U→3
- D M V→4
- E N W→5
- F O X→6
- G P Y→7
- H Q Z→8
- I R →9
たとえば、「やまだたろう」という人の場合、「YAMADA TARO」を数字に置き換えると「714141」となります。そして、全ての数を足すと「7+1+4+1+4+1=18」となるので、「1+8=9」と一桁にします。この人の特定の数は「9」となります。
詳しくは「ディスティニーナンバーとは何か」のページをご参照ください。
「9」が意味するもの
「9」の次にくる「10」は、次のステージへ向かう転換点、ターニングポイントを示すナンバーなので、「9」はその手前。つまり、新たな段階へ向かう一歩前のステップを表すと言えます。
果実が熟して収穫するのが「10」の段階で、収穫する前のまだ木になっている状態が「9」ということもできるでしょう。
「ひふみ…」という日本の数霊としては、「9」は「こ」。漢字では「獣」で表すことができるのだそうです。ちなみに「10」は「と」で、漢字では「人」なのだとか。「こ」は、他には「固、子」なども同じ言霊だとされています。
「9」は統合の働きを持つ数であるとも言われています。1から8の要素の全てを統合した数が「9」。そして、次のステージへ向かう「10」で「人」になっていく、という日本の数霊のストーリーは、なかなか味わい深いものがありますね。
「9」のキーワード
- 完成
- 統合
- 慈悲
- 慈善
- 無私無欲
- 達観
- 成熟
- 老成
- 終了
- 限界
などが挙げられます。
ディスティニーナンバー9の使命
「9」は、数の中で最も成熟したナンバー。つまり、この世界の中で、最も成熟した視点で物事を見ることができる可能性があるということです。みんなの親であり、教師であるような、そんなポジションがあなたにはぴったりかもしれません。
それは、「9」という数が「1~8」の全ての数を統合するナンバーであるゆえのこと。ディスティニーナンバー「1~8」のそれぞれの使命を、全て含んでいるのが「9」の人の使命なのです。だからこそ、授かっている使命は「世界の幸せ」といった、全てを俯瞰する大きなテーマとなっているのです。
あらゆる存在に共感していくので、人の痛みや世界の苦しみは見て見ぬフリはできないはず。自分の住んでいる環境だけではなく、その共感力は、他国にも広がっていくことでしょう。
大きなテーマを持つだけに、若いうちは、自分の力不足、無力さを感じる体験をすることもあるでしょう。自分ひとりの力で救うことのできる範囲の小ささに気づいて落胆することもありますが、その体験を力に変えていくことができるように導く恩恵も、このナンバーの人には要所要所で授けられていくはずです。
ディスティニーナンバー9の人の適職・天職
ディスティニーナンバー9の人が「世界を幸せにすることの使命」に目覚めたなら、あなたの中には、良い意味で大きな欲が湧き上がってくるかもしれません。
本来、あまり我欲を持たず、周囲のために尽くすことを好む傾向にあるのがこのナンバーの人の生き方ですが、ひとたび「幸せにしたい、救いたい」と思う対象と出会うと、あなたの仕事に対する姿勢は、とても情熱的になってくることでしょう。
何かと相談されることが多かったり、弱い立場の人たちと関わる機会がたびたびあるのは、まさに使命に目覚めてほしいという天啓。ぜひ、単に同情するばかりではなく、根本的に解決すべく方法を模索し、導いていってほしいもの。そうすれば、それがそのままあなたの天職ともなり得ます。
最終的には、人の持つ「意思の力」こそが、世界を救う鍵であり、礎ともなるという結論に達するかもしれません。すると、職業的な興味も「心」扱う分野へと向かい、なんらかの形で「心の癒し」を助ける仕事に従事するようになっていくことでしょう。
適している職種としては
- 福祉関係
- 介護士
- カウンセラー
- セラピスト
- コーチや教師
- 政治家
- 自然愛護関係
- 宗教関係
- 芸術家
- 演劇関係
などが挙げられます。
ディスティニーナンバー9の人が体験すべきこと
あるいは、あえて自分から困難な立場や役割を買って出ることもあるでしょう。自分がやらなければ、いずれ他の人がやることになるのだから・・・と考えて、自分から「損な役回り」を担うこともあるかもしれません。
それは、あなたの場合は、決して「損」ということはなく、むしろ、そういう場に遭遇するほど、あなたは人生のギフトを獲得していきます。痛みを経験するから、人の痛みがわかり、どう救えばいいかを的確にサポートできるようになっていくのです。その体験と智慧は、そのままあなたの社会的な成功と豊かさを形作るものとなっていきます。
使命に目覚める前は、多くの人が求めるように、お金を得ることや愛情面の満足、社会的な評価などを追いかける時期はあるでしょう。
それが本当に欲しいものかどうか、本当の充足感を探り始めていくと、使命のほうから、あなたのほうに歩み寄ってくるようになります。
ディスティニーナンバー9とライフパスナンバー
ディスティニーナンバーとライフパスナンバーのふたつのナンバーは数秘術の主軸です。このふたつの違いは、こんなふうに位置づけて考えてみると良いでしょう。
あるいは、ライフパスナンバーをツールにして、ディスティニーナンバーへ向かう、と言い換えると、よりふたつの関係性がわかりやすくなるかもしれません。
ライフパスナンバーだけだと、イメージできる人生の景色は言わば静止画ですが、ディスティニーナンバーを加えると、方向性が加わって、よりアクティブな未来像が湧いてきやすくなるのではないでしょうか。
ディスティニーナンバー9の人は、世界の人を幸せにするために尽くそうとする時、何を思い、何を動機に、何を用いて、それをおこなうのか。その「何を用いるか」の部分がライフパスナンバーから読み取ることができます。
ディスティニーナンバー「9」×ライフパスナンバー「1~9」
では、ディスティニーナンバーが「9」の人のライフパスナンバーの9つの人生のバリエーションを簡単に解説しますので、ぜひご理解の参考にしてください。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー1
先読みのセンスとチャレンジ精神で、世界をより幸せにするための改革や提案を実践していく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー2
美的センスや豊かな感受性によって、世界の人々を癒し救うメッセージを持ったもの、作品などを作り出していく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー3
豊かな発想力と表現力を活かして、世界をよりよく変え、救い守るためのメッセージを伝えていく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー4
計画性や秩序立てる力を活かして、世界の人々を救うシステムやルールを整え、作り出していく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー5
決断力や度胸の良さを活かして、必要なら大きな抵抗勢力にも立ち向かい、救うべきを救っていく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー6
サービス精神を活かして、関わる世界の救うべき存在を救うためにみずから労を尽くしていく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー7
鋭い洞察力と探究心を持って、世界のまだ知られていない歪み、今後、問題となり得る要素を解き明かし、人々を救い守る人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー8
采配センスと責任感を持って、世界のできるだけ多くの人が幸せにあれるようリードしていく人生に。
ディスティニーナンバー9×ライフパスナンバー9
慈愛の心とスピリチュアルな資質を持って、より良い世界や環境のために尽くし、幸せになるための教えを伝えていく人生に。
ディスティニーナンバーが「9」になる名前
集客力のあるナンバーではありますが、慈善的な動機を後押しするので、快楽的な消費や繁栄を促すことはありません。一般的なビジネスの成功は望みにくいかもしれません。
自分の身の回りだけではなく、世界や宇宙を見通して、愛や思いやりを広げていく姿勢なら、このナンバーはうまく機能してくれるでしょう。
最後に
豊かな共感力が養われていくと、出会うものに感情が翻弄されることもあります。そのため、ディスティー・ナンバーが「9」の人にとって大切なのは、実は「感情」を大切にし過ぎないことなのです。誰かひとりだけ、どこかひとつところだけに心を傾けてしまうと、ニュートラルであることはできず、本当に救うべきポイントを見失うことがあります。感情移入はするけれど、肩入れしないというスタンス。その姿勢を培うことで、あなたはもっと、使命を生きやすくなるでしょう。
以上、深層心理セラピストの斎木サヤカがお伝えいたしました。最後までお読み頂き、有難うございます。