輪廻転生、カルマの法則について知りたい方へ。
多くの宗教観の中にある輪廻転生の思想。生まれ変わりをテーマとした物語がとても多いことを見ても、今や、わたしたちの文化の中に根付いている思想のひとつと言えるかもしれません。
ですが、生まれ変わるといっても、それがどのようにおこなわれるのか、なぜおこなわれるのか、その輪郭を知る人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、深層心理セラピストの斎木サヤカが、輪廻転生とそして輪廻転生を語るのには無視できないカルマの法則、そして輪廻転生とカルマの関係をについて分かりやすく解説してゆきます。
カルマの法則とは
要するに「因果応報」を意味しており、「善い行いは善い結果を生み、悪い行いは悪い結果を生む」ということ。それが輪廻転生を通じて伝わっていく、というのがカルマ思想だと言えます。
つまり、過去生における行いが今生に影響しているということ。今生における出来事や体験、出会いは、過去生から始まっていると見るのです。
輪廻転生とは
本当に輪廻転生というものがあるのかどうか、という疑問もあるかもしれませんが、多くの宗教観の中に示される思想であることを見ても、全く根拠のないものではないことが想像できるでしょう。
実際、生まれ持ったものをつぶさに見て行くだけでも、生まれ変わってきたことを前提としないと、説明のつかないことは多くあるものです。
死んで輪廻転生するまでは霊界に
あらゆる宗教観において、人が肉体を離れた後にいく「霊界」というものが存在していることが語られています。
肉体を持って現世で生きていた時に、どのような行いをしたかによって、行く霊界が異なるのだとか。そして、その霊界において、霊的な修行などをおこなった後、再び、現世に生まれてくる、と言われています。
行く霊界によっては、生まれ変わるのが早かったり、時間がかかったりすることもあるようです。また、再び肉体を持つのではなく、霊界での仕事をする魂も存在するのだそうです。
生まれ変わる魂と生まれ変わらない魂
生まれ変わる魂は、輪廻の輪の中にいる魂であり、生まれ変わらない魂は輪廻の外に出た魂です。
これは、過去生における「望み」と深く関係しています。過去生において、強く望んでいたけれど成し得なかったこと、納得できないまま終わったことなど、遺恨がある場合に、生まれ変わりのスピードは速くなるようです。
生まれ変わらない魂
輪廻のループから出ていくのは、その前の生において、根源的なカルマを解消することに尽くした魂です。霊的な悟りを得ているので、霊界でのお仕事に移行していくのだと言われています。
何回生まれ変わっているのか?
つまり、今、この世界で肉体を持って生きている人の大体の人は、輪廻転生を経験している、ということになります。
輪廻の回数は人それぞれで、相当な回数をこなしている魂もいれば、少な目の若い魂もいるのだとか。それは、宗教観によっても異なりますが、数回ということはなく、多くは何百回とか何千回とか、何万回とも言われます。
今生、始めて肉体を持ってこの世に生まれてきた、という魂もゼロではないかもしれませんが、ネガティブな感情を普通に感じることのできるあなたであれば、何らかの過去生は確実に経験しているので、その点を考慮する必要はないと言えるでしょう。
恨みこそが輪廻転生の原動力
わたしたちが生まれながらに持つ、好き嫌いや得意不得意の感覚には、過去生の体験が関係しています。なんとなく無関心なもの、興味を持つものについても同様です。
無意識に蓄積されている記憶によって、なんとなく選んだもの、惹かれていくもの。それらとの関わりの中で、過去生に遣り残したことを果たそうと、同じような場面を再現しようとしたりするのです。
恨みを訴えること自体が生まれ変わりの目的
恨み辛みが強い場合は、恨みを訴えること自体が生まれ変わりの目的で、復讐や仕返しの成就がなされないうちは、何度も生まれ変わりを繰り返していきます。
一度、仕返しがうまくいっても、今度は相手のほうから仕返しされて、そのままその生が終わってしまえば、また恨みが残るので、生まれ変わってまた復讐を果たそうとしたりします。
輪廻転生とカルマの関係
人生において、うまくいかない分野には、なんらかの過去生から残る恨みがあると見て間違いありません。恨みという言葉が実感しづらければ、心残りやこだわりと表現しても良いでしょう。
それは、わたしたちに「自分らしさ」「性格や好み」として、実感されていることもあります。「自分らしさ」という価値観こそ、自分に課している因果であり、カルマそのもの。
一般的には「自分らしさ」をみずから変えようとはしないもの。だからこそ、多くの魂は脈々と輪廻転生を繰り返し、カルマを重ねていったりするのです。
輪廻転生と報い
カルマとは、過去生の行いがそのまま今生に報いとなって表れるという思想の事とお話しました。
「報い」と言うと、罰が与えられるかのように受け取る人もいるかもしれません。ですが、善行であれば善い報いがあるというのがカルマの法則です。
生まれて死ぬまで悪行だけしかしない、という魂も少ないですし、その逆もしかり。つまり、色々なカルマを持っているのがわたしたち。だから、わたしたちの人生には「良いこと」も「良くないこと」も起こるのだと言えるでしょう。
カルマを解消しながら輪廻転生するために
人生において、良くないことが続くと、どれほど自分は前世で悪いことをしてきたんだろう、と考える人もいるかもしれません。
そんなとき、罪の意識にさいなまれるかもしれないし、後悔や反省の心がわいてくるかもしれないし、はたまた運命を恨んだり、周囲のせいにしたくなることもあるでしょう。
敵対する関係性なら、自分から戦うのをやめていくことです。
そうすることで、カルマから一歩離れることができて、それを積み重ねることで、「やったりやられたり」という仕返しのカルマから抜けることができるようになります。
カルマを解消しながら良い報いを享受する
それが、生まれ変わりの人生において、過去生の行為の良くない報いをただ諦めて受け入れるのではなく、カルマを解消しながら、良い報いを享受していく秘けつであり、「本当の自分らしさ」を生き直す鍵です。
そうして魂を成長させたその後にこそ、真の天命や使命が明らかになってくるのです。
最後に
生まれ変わったわたしたちはみんな公平に、やり直しのチャンスを与えられているのだと言えます。ただなんとなく昨日の繰り返しを生きるのではなく、日々、内面と向き合っていくことでこそ、魂から輝く生へと向かいます。本当の自分らしさを見出したい人は、ぜひ諦めることなく、自分の魂の可能性を信頼していきましょう。
以上、深層心理セラピストの斎木サヤカがお伝えいたしました。最後までお読み頂き、有難うございます。