シンクロニシティとは何か知りたい方へ。
「シンクロする」という言葉は、わたしたちも日常的に使う表現のひとつでしょう。同時に同じ言葉を発したり行動をとったり。選ぶものが同じだったり、タイミング良く連絡がきたりするときに、わたしたちはその相手と「シンクロしている」と感じるかもしれませんね。シンクロ現象はなぜ生じるのでしょう?シンクロニシティとはいったいなんなのでしょうか。
この記事では、深層心理セラピストの斎木サヤカが、偶然の一致シンクロニシティとは何か簡単に解説します。
シンクロニシティとは
シンクロニシティとは、心理学者のカール・ユングが提唱した考え方のひとつで、「意味のある偶然の一致」と解説されています。日本語では「共時性」「同時性」とも言います。
主には、複数の物事の間で、因果性のない一致が生じること、同時に共通性のある出来事、関連性のある状況が偶然に生じることなどを指し示します。
単なる偶然か意味のある偶然か
一般的な解説によると、複数の人の間で何かが共通していたり、別々の場所で何かが同時発生したりすることがあっても、それが当事者にとって、特に心理的な意味を持たないケースは、シンクロニシティとは呼ばないとされています。
つまり、当事者の感覚がポイントとなるということです。たとえば、全く興味のない同僚と、偶然、休日に会うことがあっても、それが意味のある偶然だとはあまり思うことはないでしょう。
その出来事が、当事者にとって、気づきや発見など、なんらかのきっかけになるケースがシンクロニシティとして認識されます。
シンクロニシティは大きく3つのカテゴリーに分けて考えることができます。以降で、その3つのシンクロニシティを解説いたします。
心理と現象が一致するシンクロニシティ
まず一つ目のカテゴリーは、誰もが経験したことがあるであろう、心理と現象が一致するシンクロニシティです。
たとえばこんな例が挙げられます。
- 連絡しようと思っているときに、まさにその相手から連絡がくる。
- なんらかの課題について迷ったり、考え込んだりしているときに、ふと接近してきた人がそれについての情報をもたらしてくれる。
心理と、離れた現象のシンクロニシティ
カテゴリーのふたつめは「自分とは離れた所との間に生じる偶然の一致」です。
思っていることと現象が一致するのは、前述の「心理と現象が一致するシンクロニシティ」と同様ですが、こちらは「一致している」ということを、その瞬間に知覚できないという点が異なります。
離れて住む家族や親しい人などが同時に同じことを計画していたり、体験していたり、同じような迷いや悩みを持っていたことが後になってわかる・・・といった出来事などは、これに分類されるでしょう。
心理と、未来の現象のシンクロニシティ
3つめは「今の心の状態と未来の出来事との間に生じる偶然の一致」です。つまり、前述の「心理と離れた現象のシンクロニシティ」は、当事者が物理的に離れていましたが、こちらは、時間的に離れているもの同士のシンクロニシティということです。
このシンクロニシティも、後になってからしか確かめることはできないので、「予知」や「予兆」として捉えても良いかもしれません。
それでは以降で、「予知」や「予兆」としてのシンクロニシティの例をご紹介しましょう。
予知や予兆としてのシンクロニシティあれこれ
①モノや数に関する現象
あるモノや数をよく目撃したら、その後の未来において、そのモノに関する現象が生じるケース。よく同様のモノに出会う、もらう、関わるといったケース。「いつも○番になる」といったように、ある特定の数と縁があるように感じるケースもあります。
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②天候など、自然にまつわる現象
植物や動物、天地自然になんらかの変化が起こると、それに関連する出来事や事件が起こる、といったジンクスのようなケースもあります。
③予感や夢、インスピレーションに関する現象
虫の知らせや予知夢、テレパシーなどが、未来に起こる事柄と符合するケース。同時に複数の人が同じことを予感したり、アイデアを得たりするケース。警告や救済をもたらすサインを得るケースもあります。
④ルーツや縁に関する現象
偶然に出会った人が家系的に縁のある相手であった、などのケース。
⑤死にまつわる現象
死の直前に連絡をとったり、会いに行ったり、思い出したりといったケース。
上記のような事柄もシンクロニシティに含まれます。一般的に言う「ジンクス」もシンクロニシティの一種だと言えるでしょう。
シンクロニシティと占い
占いはなぜ当たるのか、ということを説明するときに、「シンクロニシティ」をその理由のひとつとして挙げる場合があります。星の配置から、どうしてわたしたちの住む世界における現象を予知できるのでしょう?
原初の世界で星を観察していた人は、あるとき、星の配置と、季節の巡りや出来事のタイミングの一致などに気づいて、そこに相関性や意味を見出したのかもしれません。
星にも命があると信じたいにしえの人々やシャーマンが、星との対話の中で、星たちが、地上に住むわたしたちに何をもたらしてくれているのかを伺い知り、次第に占星術というのが体系化されたのかもしれません。
また、カードや筮竹等を扱う卜占など、人の心理や現象と、展開されたカードなどが付合する、というスタイルをとる占いにも、シンクロニシティの原理があらわれていると言えるでしょう。
いずれにせよ、星の配置にしても、展開されたカードにしても、現象との物理的な因果関係はありません。そこに意味を見出すからこそ、それはシンクロニシティとなるのです。
シンクロニシティと引き寄せ
望めば望むほど、シンクロニシティは増えていくのだと言われています。つまり、日頃からシンクロニシティはあるのだけれど、それにわたしたちは気づかないだけ、なのだとか。
たとえば、○○が欲しいと思っていると、普段は目に入らない通りすがりの人の持つ○○が気になってくる、という経験はあるかもしれません。そう、気づこうとしなければ、気づくことができないのがシンクロニシティなんです。
いろんなところに「兆し」のようなものは存在していて、それは、スピリチュアル的にはハイヤーセルフからのメッセージであると考えたりしますが、そこに意味を見出さなければ、なんでもない現象で終わってしまうもの。
あらゆる全てのものはつながっている。そんな世界観を持って日々を過ごすなら、シンクロニシティは当たり前に生じることだと言えるのかもしれません。ほしいな、出遭いたいな、と思うものを、どんどん「偶然に」引き寄せていく人生になっていくでしょう。
最後に
意味を見出すからこそ、それはわたしたちに意味のある体験になる、というのは、何もシンクロニシティに限ったことではないのかもしれません。わたしたちがそこに何を見出すか、それだけが、わたしたちにとって体験できることの全て。だとしたら、たくさんたくさん良きものを見出していきたいものですよね。
以上、深層心理セラピストの斎木サヤカがお伝えいたしました。最後までお読み頂き、有難うございます。