生霊返しについて知りたい方へ。
強い恨みや嫉妬が、自分の中でとどめておくことが出来なくなった時に、生霊が発生します。
古典文学の「源氏物語」にも生霊にとり憑かれたという話がありますが、今でも生霊は存在します。
そして、生霊にとり憑かれてしまうと、体調の変化など様々な霊障が起きてくるので、早く生霊を取り除くことを考えなければなりません。生霊を取り除く方法はいろいろありますが、生霊返しはその一つです。
本記事では、ヒーラー、メンタルケア心理士の坂木理恵が生霊返しとは何か?その方法・注意点・お祓いとの違いなど解説します。
生霊とは
誰かを恨んでいなくても、いつも怒っている人や不平不満や愚痴ばかりを言い続けていると、それが念となって生霊を発生させることもあるようです。
また、恨みなどの気持ちはなくても、好きでたまらないなどあまりにも強い執着心があると、それが生霊となってとり憑く場合もあります。
いずれにしても、生霊が発生するのはマイナス感情や強い執着の念波が原因となっているわけですが、顕在意識で考えていることだけではなく、潜在意識=心の奥底にある思いが生霊となっていることもあるので、自分が生霊になっているということに気づいていない人もいます。
生霊返しとは
生霊は、長い間積み上げきた強い思いからできていて、魂の一部を切り取って飛ばしています。とり憑かれてしまうと、体調が悪くなったり、思考力や判断力も低下するので早く取り除かなければならないのですが、取り除いたとしてもまた飛ばされてしまうということもあります。
生霊による被害をずっと受け続けているという方は特に、取り除くだけではなく、それをそのまま返すのが効果的だと言われています。
生霊返しとお祓いの違い
なぜなら、相手が強い怨念を抱き続けている限り、また生霊を飛ばしてくるからです。
もしかしたら、相手に気づきを与えるチャンスになるかもしれないので、再び生き霊を飛ばされることは少なくなるといいます。
生霊返しの必要性
体や精神的に異変を感じるときは、生霊を飛ばされている可能性を疑ってみるべきです。そして、もし心当たりがあるなら、すぐにでも対応策を考えましょう。
お祓いよりも生霊返しの方が効果的だということは先にも書きましたが、生霊返しを行って、二度ととり憑かれることがないようにしていきましょう。
相手が生霊返しにあうと、飛ばされた人以上の苦しみを経験することになります。同じように苦しみ、生霊を飛ばすような生き方はもうしないでおこうと思ってくれたなら、相手の幸せにもなることです。
生霊にとり憑かれている人の特徴
①集中力がなくなる
生霊にとり憑かれると、集中力がなくなってきます。ぼーっとすることが多くなり、いつもならそんなに時間がかからないことも、倍以上の時間をかけないと終わらせることができないとか、書類を読んでいても書いてあることが頭に入ってこなくなるという症状も現れてきます。
いろいろなことに集中できないため、失敗ばかりして周りの人に迷惑をかけることも多くなります。
②やる気が起きない
生霊がとり憑いていると、集中力だけではなく、やる気もなくなっていきます。仕事や家事など何をするのも億劫になり、人と会うのも面倒なので避けるようになってきます。
趣味など楽しいと思ってやっていたこともどうでもよくなり、無気力な状態になります。
③原因がわからない疲れを感じる
生霊の念は気力だけではなく体力も奪うので、特に何をしたというわけでもないのに、疲れを感じることが多くなります。
よく寝たつもりでもその疲れは取れることはなく、朝から体調が優れない日が続くようになります。
④肩こりなど体調が不調になる
生霊にとり憑かれていると、肩こりやめまいがひどくなります。
首や肩を動かすと、バキバキッとおかしな音がすることも。めまいを通り越すと、目がチカチカして視界の一部が見えなくなる現象が起こったりします。
体調不調で病院に行っても診断結果は特に異常は無く、原因がわからないと言われます。ビタミン剤など体調を整えるための薬を処方されて飲んでも、回復することはありません。
⑤不幸が続く
生霊はマイナスの念を飛ばしているので、大切にしていた指輪をなくす、財布を落とすなど、ついていないことが立て続けに起こるようになります。
そして、「ついていないことが続くなあ」と思っているうちに、交通事故に遭って怪我をするなど、どんどん不幸なことが起こってくるようになります。
ついていないことが立て続けに起こったときは、生霊を飛ばされているかもしれないと疑ってみることも必要です。
生霊返しの注意点
①できるだけ早く行う
生霊にとり憑かれると、だんだん生気を失っていきます。最悪の場合、命の危険にさらされてしまうので、疑わしき場合はできるだけ早い段階で生霊返しを行ってください。
時間が経てば経つほど生霊の念が強くなっていくので、生霊返しも時間がかかってしまうこともあります。
生霊の仕業なのかどうか、自分で判断できない場合は霊能者などの専門家に相談してみるのもいいかもしれません。
②恐怖心や不安な気持ちを持たないこと
生霊が怖いと思っていたり、不安な気持ちで行うと、生霊返しは成功しません。まずは、自分の中にあるネガティブな感情を取り除いてから行うようにしましょう。
飛んできた念を、そのまましっかり返すということをイメージしながら、自分の中に強い意志が固まってから始めてください。どんな方法で行うにしても、イメージできる=効果があると考えられています。
③中途半端に行わないこと
生霊返しは軽い気持ちで中途半端に行うとうまくいきません。体調の悪さや自分にとって不都合が起こっていることがらに意識を向けながら、感情を無にして行うようにします。
生霊の念は強いネガティブエネルギーでできています。中途半端に終わらせるのは危険です。生霊返しをやり始めたら、途中でやめたりせず最後までやり抜いてください。
④正しいやり方で行う
護符や呪文などを使って生霊返しを行う場合は特に、正しいやり方で行わなければ効果はありません。
自己流やうやむやな知識ではなく、正しいやり方をしっかり理解してから行うようにしてください。
生き霊返しの準備
①生霊を飛ばしてくる相手を特定する
生霊を飛ばされていると感じた時には、まず、誰が飛ばしているのか相手を特定してください。人間関係や恋愛関係において、自分に嫉妬していたり、恨みを持っていたりする人はいないかよく考えてみましょう。
どうしてもわからない場合は、霊能者などに相談するのもいいかもしれませんが、生霊返しを成功させるためには、相手を特定することが大切です。
②精神統一できる場所を探す
生霊返しを自分で行う時は、精神統一できる場所を探すことが大切です。意識があちこちに飛んでしまい、落ち着くことができないと生霊返しはできません。強い気を出すことができるように、落ちつくことができる静かな場所を選びましょう。
③部屋の掃除をする
生霊に限らず悪い霊は汚い場所が好きだと言われています。生霊返しをする時は、まず部屋を掃除してきれいにしておきましょう。
部屋の中に特定した相手にまつわる品物があったり、相手が触ったことがある物は違う場所に排除するか、できるなら捨てるのが一番いいと思います。
④先祖に感謝する
生霊返しをする時、先祖が力を貸してくれるという話もあります。先祖のおかげで自分はこの世にいるということに感謝しながら生きている人は、先祖も守ってくれるからです。
生霊返しをする前に、お墓の掃除とお墓参りをして、先祖に感謝の気持ちを伝えてみましょう。生霊返しが成功するように、先祖はきっと手助けをしてくれるはずです。
生霊返しの方法
①強い「気」を出して生霊返し
生きている人の切り取られた魂が「生霊」となって飛んできているので、基本的には「生霊」に対する考え方は、実際の人間関係と同じようなものかもしれません。
そばにいて欲しくない人に「いいかげん、帰ってくれないかな」と、声に出さなくても思ったりすることはありますね。その時は、「絶対に嫌だ」という強い気迫のようなものが出ているはずです。
「生霊」もそれと同じで、「もう帰って!」と叫んでもいいですし、相手のことを手で押し返すようなイメージをしても構いません。強い「気」を出して、生霊を跳ね返します。
②愛をもって生霊返し
自分自身のことを妬んだり憎んだりしている相手に対して、「愛をもって」なんてとんでもないと思うかもしれませんが、これは相手のことを愛しなさいという意味ではありません。
生霊を飛ばされたからといって自分も相手のことを憎んだりすれば、ネガティブなエネルギーを持った相手と同等になってしまい、生霊返しではなく、対抗してこちらも生霊を飛ばすということになりかねません。決して憎しみや恨みの感情を抱くことだけはしないでください。
③鏡を使って生霊返し
鏡には、霊的なものを跳ね返したり吸収したりする効果があると言われているので、鏡を使って生霊返しができます。
手鏡を常に持ち歩くだけでも生霊は近づくことができなくなりますが、ここでは「ミラー返し」と言われている方法もご紹介しておきます。
まず、自分自身を8枚の鏡で取り囲みます。鏡を用意するのは大変だと思った方も、大丈夫です。これはイメージするだけでも効果があります。自分の周りに鏡を立てたら、「来るな!」とか「帰れ!」と心の中でもいいので叫びます。
大切なのはイメージ力です。リアルにイメージすればするほど効果があります。鏡から光がたくさん放射しているところを想像しながらやるのも有効です。
④護符を作成して生霊返し
神仏のご加護をいただける御札を「護符」といいますが、これを持ち歩くことも生霊返しの効果があります。霊能者などに依頼すれば書いてもらえたりもしますが、自分で書いてもOKです。
護符にはいろいろな種類があるので、生霊の呪いに関する護符を知りたい時はネットなどでも調べることができます。
生霊に打ち勝つという強い気持ちをこめて、白い紙に墨で書きますが、書いているところを絶対人に見られてはいけません。
作成した護符はお守り袋などに入れて、肌身離さず持ち歩いてください。
⑤呪文を唱えて生霊返し
経文や真言などの呪文には神仏の力が宿っていると言いますが、それを唱えることで生霊を追い返すことができます。
不動明王の生霊返しの呪文はよく知られていますが、邪悪なものや魔を退散させる力があると言われています。不動明王のお姿を思い浮かべながら、必ず守っていただけるという強い思いを持って、合掌しながら唱えましょう。
自己流でやると効果がないので、わからないことなどは知識のある方に相談してから行うことをおすすめします。
⑥結界を張って生霊返し
結界を張るための一番簡単な方法は、焼き塩を使うことです。
焼き塩の作り方は、粗塩をひとつかみほど、うす茶色になるまでフライパンで乾煎りし、それを4つのお皿に分けて盛ります。それを部屋の四隅に置いておきます。焼き塩を白い半紙に包んで持ち歩いてもかまいません。
効果があるのは一日限りですが、まとめて作り置きしておくことはできないので、その都度作るようにしてください。
使用済みの焼き塩は、そのまま廃棄しても大丈夫です。
生霊返しの効果が感じられない時は
死んだ人の霊は成仏すればそれで終わることですが、生霊は生きている人から発せられるものなので、一度返してもまた、飛ばしてくる可能性があります。
なぜなら、相手の嫉妬や憎悪の感情が収まらない限り、飛ばしてくる可能性が大きいからです。本当は、その相手との人間関係を良好にしていくことが一番いいのかもしれませんが、同じ方法を2~3回やってみてもあまり効果がないと感じた場合は、専門家にお願いするなど他の方法を使ってみるのがいいでしょう。
最後に
生霊の念が強ければ強いほど、それによる影響もひどくなります。そして、お祓いをしても、再びとり憑いてくるのが生き霊です。心当たりのある方は、生霊返しという方法を試してみるのもいいかもしれません。
自身で行うのが困難な時やどうしてもうまくいかない場合は、生霊返しを得意としている専門家に一度相談してみるのが良いと思います。
以上、ヒーラー、メンタルケア心理士の坂木理恵がお伝えしました。最後までご覧頂き、有難うございました。