断食のスピリチュアルな意味を知りたい方へ。
断食は体の老廃物を排出することができ、腸内環境を整えるたりすることもできるので、肉体的な健康を保つための方法として、今注目されています。
健康維持のための民間医療として考えられている断食は、最近では「ファスティング」と呼ばれたりしていますが、宗教やヨガなどにおいては古くから精神を鍛えるための修行として行われてきました。
どのような目的で断食を行うかは人それぞれですが、どちらにしても肉体と精神両方に効果をもたらすもの。ここでは、スピリチュアルの観点から断食についてご説明したいと思います。
本記事では、ヒーラー、メンタルケア心理士の坂木理恵が断食(ファスティング)のスピリチュアルな意味、またその効果などをご紹介いたします。
①断食はエネルギー波動を高める
これまで、一日3食しっかり食べなければならないと教えられてきた方も多いと思いますが、食べ物が完全に消化するためには16時間くらいかかると言われています。それを考えたら、3食しっかり食べている人の胃腸は、24時間フル回転で働いているということになります。
血の巡りが悪くなると頭の働きも鈍くなる
また、食べたものを消化するために血液は消化器官に集中するので、体内に血が巡る割合が少なくなり、頭の働きも鈍くなります。お腹がいっぱいになるとやる気が出なくなったりするのはそのせいです。
このようなことから、最近の医学では時には断食で内臓を休めるのが良いとされていて、断食をしている間に自然治癒力や免疫力も高まると言われています。
血の巡りは気の巡りである
これをスピリチュアルで考えると、血の巡りは気の巡りであるということになります。「気」とは生命力や霊的なエネルギーのことですが、気の巡りが悪くなると波動も低下してきます。
体中に気が満ち溢れ、高い波動を保っていることで、高次のエネルギーとも繋がりやすくなり、良いアイディアやインスピレーションが降りてくるのです。
断食をすると、霊感などの感覚が研ぎ澄まされてくることを実感する人が多いのも、気の巡りがよくなりエネルギー波動が高まるからです。
②断食で運気が変わる
エネルギー波動が高くなると、運気の波動も良い方向へと変わっていきます。断食は、これまで体を酷使しストレスをため込んできた方とっては最適なリセット方法となります。
断食は精神的なデトックスにもなる
何か新しいことを始めるときなど、断食によってこれまでため込んできたマイナスのエネルギーを出し切ってから前に進むと、良い結果が得られるといいます。つまり、断食は精神的なデトックスにもなるということ。
内面的な浄化が起こると、自分では気づかないかもしれませんが、人相も良くなり発するオーラの色も変わってきます。その結果、良いものを引き寄せやすくなるのです。
③断食は長期間でなくてもOK
断食をするというと、長期間何も食べないでいると思っている方もいるかもしれませんが、あまり難しく考えることはありません。例えば3食の内の1食だけを抜くとか、1日だけ何も食べないでいるというところから始めてもOKです。
強い意志を持って断食を行う
最近では、健康や美容関係のサイトで、プチ断食という言葉を見ることがありますが、まずは無理なくできることから始めるのがよいでしょう。
自己流はかえって体を壊してしまう危険性もあるので、断食の正しい方法や断食が終わった後の食事の取り方などをしっかり守って行ってください。
そして、一番大切なのは、自分の中に溜まっているマイナスエネルギーを全部出し切って、新しい自分に生まれ変わるという強い意志を持つことです。
これまで何かを決断してもすぐに挫折してきたという方にとって、断食をするということはある意味、意志が弱い自分を乗り越えるための訓練になるかもしれません。
断食は欲心との葛藤
また、人間には欲の心があります。欲があることは悪いことではありませんが、それが強すぎると人生はうまくいきません。食欲も人間が持っている欲の一つで、食欲がありすぎると生活に支障を来すこともあり得ると思います。
断食はある意味、自分の中にある欲心との葛藤になるかもしれません。初めのうちは、食べないということに苦痛を感じるかもしれません。それでも、慣れてくると断食が楽しくなってきて、自分の内面が変わってきていることも実感できるはずです。
④ヨガでは断食中に瞑想を行う
ヨガでは肉体と精神のバランスを保つための呼吸法や姿勢、瞑想を行いますが、断食中に瞑想することで、内なる自分もクリアにできるといいます。
断食中に何か食べたいという欲心が出てきたら、瞑想をしてそれを手放すのです。瞑想によって、内なる自分の欲や執着心をコントロールしながら、精神の鍛錬を行います。
断食と瞑想をセットで行うことで、自分にとって必要なものとそうでないものがわかるようになってきます。食事に限らず、本当に必要なものだけを選択することができるようになるのです。
断食は定期的に行うのがいい
インド人のヨガの指導者・パラマハンサ・ヨガナンダの講話集には、断食は指導者の下で正しい方法で行う必要があり、肉体的に支障がなければ3日間あるいはもう少し長い断食を行うのが良いとあり、週1回の断食、果物だけを食べる1日断食など、定期的に行うことを勧めています。
精神力で肉体をコントロールできるようになる
インドには定期的に断食を行っているヨガ聖者がいることで知られていますが、修行することで肉体よりも精神が優位になると精神力で肉体をコントロールすることが可能になるそうです。
そして、定期的に断食を行っていたヨガ聖者は、亡くなった後の遺体はなぜか腐敗しないと言います。