カルマの法則とは何か知りたい方へ。
昨今、音楽など、スピリチュアルを謳わない作品の中にも登場するようになってきた「カルマ」という言葉。一般的には、「過去生からの因縁」とか「運命的なつながり」といった物事のことを、ざっくりと「カルマ」と呼んでいるケースが多いようですが、本当のところ、カルマとはどんなものなのでしょうか。
その基本的な意味と成り立ち、そして、カルマの法則はわたしたちの人生にどのように影響していて、どう向き合っていくべきものなのかについて、具体例なども挙げながらわかりやすく紐解いてゆきましょう。
この記事では、深層心理セラピストの斎木サヤカが、カルマの法則とは何かその意味を分かりやすく詳しく解説致します。
カルマの法則とは?
カルマの法則とは一言で言うと「行為はなんらかの報いを生じる」ということ。仏教やヒンドゥー教などに見られる考え方です。
要するに「因果応報」を意味しており、「善い行いは善い結果を生み、悪い行いは悪い結果を生む」ということ。それが輪廻転生を通じて伝わっていく、というのがカルマの法則だと言えます。
つまり、過去生において善い行いをした人は、今生でも善い報いに出会うことになり、善い報いはさらに善い行いへと促し、さらに善い報いを生むことに・・・。もちろん、逆もまたしかり。悪い行いの場合も、行為と報いの連鎖は受け継がれていきます。そうして、連鎖して繰り返されていくもの、それがカルマなのです。
というと、過去生に「悪い行い」をした場合、今生は「悪い報い」を受けるしかないのか?と、思いがちかもしれません。そのことについては、また後述してゆきますので今しばらくおつき合いくだい。
運命はカルマで出来ている
一般的には、「出会うべき運命のふたり」とか「果たせなかった約束を果たす」といった、ロマンティックな感覚で捉えることもありますが、実際にカルマ的な縁で巡り会うふたりは、そうそう甘い関係のままではいられないものです。
強く惹かれ合った相手
たとえば、過去生において自分を裏切った相手と、もし今生で出会ったなら、最初は強く惹かれ合っても、無意識下では、裏切られるかもしれない強い不安や、仕返しをしたい気持ちがうごめいていたりします。
職業の選択
また、職業の選択においても、無意識下に沈ませた過去生の記憶が作用しているケースは実はとても多いものです。過去生で成し得なかったことを目指したり、失敗を取り返そうとして選んでいる場合もあります。
運命的に思える事柄のほとんどにカルマが関係している
なぜだか強くこだわってしまうものや感情が揺さぶられるもの、導かれているように感じる物事、繰り返し出会う出来事など、運命的に思える事柄のほとんどにカルマが関係しています。運命は、言わばカルマでできている、といっても過言ではないかもしれません。
ネガティブなカルマの法則
行為と報いが連鎖するお話をしましたが、それだけが「カルマの法則」ではありません。具体的なケースでさらにご説明してゆきます。
過去生でお金の貸し借りで問題があった場合
あるとき、AさんはBさんに多額のお金を借りました。絶対に返すと約束をし、Bさんもそれを信じて待っていましたが、その生では約束が果たされることはなく、ふたりそれぞれに死を迎えました。そんなふたりの魂が再び出会うとどうなるでしょう?
Bさんは、なぜかわからないけれど、Aさんに不信感を抱きがちで、Aさんは、なぜかわからないけれど、Aさんに頭が上がらなかったりします。Bさんが上司なら、部下のAさんに必要以上に厳しくするかもしれません。
過去生で裏切られた場合
あるいは、過去生で信じた相手に裏切られたBさんは、今生では、だまされるより、だます側になってやる、という思想を抱くようになり、出会ってすぐにAさんをだまそうとしたりして・・・。
リベンジの連鎖
こうした、無意識下の記憶に煽動された選択や行動、「やったりやられたり」というリベンジの連鎖を起こしていくこと。それがネガティブなカルマの法則なのです。
過去生からのトラウマ
何かをやってしまった以上、「報い」から逃れることはできませんが、その受け止め方によっては、カルマから解放される道へ入っていくことができます。
成長できるポテンシャル
それは、わたしたち人には、いつどんな状態からも成長できるポテンシャルが秘められているため。宇宙が変化し、広がり続けているのと同じで、小宇宙であるわたしたち人にも「伸びしろ」があるのです。心や身体に傷を負って、それを乗り越えた経験をお持ちの人は多いはずです。
時を越えたトラウマ
ネガティブなカルマは、言わば時を越えたトラウマのようなもの。自覚しづらいという難点はあるものの、しっかり向き合っていったなら、癒していくことが可能なものなのです。