④神格化される動物霊
昔から、龍は「龍神」として崇められ、水の神様であったとされます。龍神をお祀りしているところも多く、ほとんどが水害や水不足など、水に関するところです。
また、神社には狛犬、稲荷神社ならお狐様と、神格化されてそれ自体が祀られていたり、神の使いとして崇められているものも多くあります。このような動物霊は、基本的にはとても古くからあり、町全体を見守る役割をしているため、取り憑いたり、一緒に成仏しようなどと考えるものはありません。むしろ、神聖な場所にいることを誇りにしています。
誇り高い動物霊の罰
ただ、誇り高い動物霊の目の届く範囲で悪さをしようものなら、当然罰が当たります。それは前述したように動物霊に取り憑かれた時の特徴のようなことがあり、信頼を失い、人から煙たがられるようになってしまうのです。
⑤動物霊に取り憑かれるメリットとデメリット
動物霊は自分の欲に正直に行動します。なので、取り憑かれた当人は、自分でも無意識のうちに、私欲に対してはものすごく好調になります。異性関係で苦労しなくなったり、お金周りが良くなったり、自分のしたいことが思う通りになってとても気持ちが良くなります。また、自己肯定欲もあり、自信に満ち溢れることでしょう。その姿に人が引き寄せられ、交友関係も広がり、毎日が充実しているような感覚を得られます。
いずれ終わりが来る
しかし、その反面、デメリットも必ずあります。自分が私欲で良い思いをするようになるのは、強引に、わがままに、自分のことしか考えなくなるからです。本来であれば、周りとの調和を保ちながら成功していくのが普通ですが、このように自己中心的に振る舞うと、周りにはどう写るでしょうか。また、周りの人に悪影響がでることもあります。周りを不幸にしながら、それに気づかず行動し続けるということは、いずれそれには終わりが来るということです。その時にはそばにいてくれる人もなく、落ちぶれるだけ落ちぶれることになるでしょう。
⑥近づいてはいけない動物霊
昔の人はよく、「道路で死んでいる動物を見たら縁切りの呪いをしなさい」と言いました。これは、縁のない動物霊に取り憑かれることを防ぐためです。
この種類の動物霊はダメ、ということではなく、動物霊全般について、近付いたり、憐れみを持ったりするといけないということです。
動物霊をたくさん背負い込んだ人
動物霊は人間に転生することはできません。前述したように、人間霊に比べ魂の重さが重すぎるのです。そんなものをもし、たくさん背負い込んで死んでしまった人がいたとしたら、その人はあの世まで登っていくことができるのでしょうか。きっとその人は人間には二度と転生できないでしょう。
きっちりと関係を断つことも時には必要
動物は、人間よりダイレクトに、生きることや欲に貪欲です。自制して和を保つことができないのです。そのようなものが人間になってしまったら、人間界は壊れてしまいます。
可哀想と思っても、「でも私には何もしてあげられないよ、ごめんね」と、きっちりと関係を断つことも時には必要なのです。
⑦動物霊を成仏させるには、しっかりと供養をする
最近では、家族の一員としてペット葬と言うものがあります。人によっては、人間のお墓に一緒に埋葬するようですが、実際は本当はそれはしてはいけません。人間と動物の区別をつけなければいけないからです。
埋葬場所は思い出の場所などが良い
葬儀を行い、丁寧に埋葬されること、これはかなり有効な成仏のさせ方です。実際には、家主が亡くなるまでそばで見守り、家主とともに成仏していくのですが、まず、しっかりとした供養をしてあげることで、自分の存在意義を確かめることができるため、埋葬場所は思い出の場所などが良いでしょう。
成仏できない動物霊
成仏できない動物霊というのは、供養もろくにしてもらえず、愛情を感じることができなかった場合です。そういう霊は魂の重たいまま、この世をさまよい、取り憑きやすい人を見つけると我先にと取り憑くのです。そして、不幸へ引きずりこむのです。
家族同然のペットならばしっかりと供養を、しかし、人間と動物の区別をしっかりとつけることが大切です。
最後に
動物霊と一言で言っても多種多様です。縁のないものには関わらず、縁のあるものには大切に愛情を持って接してあげましょう。
以上、最後までご覧頂き、有難うございました。