執着とはあなたの恐れのこと
例えばあなたが「私の恋人は高学歴でなければならない」という条件を持っているとしましょう。
しかし、本来学歴はあくまでその人の一側面なだけであって、それがすべてが評価されたり、決まったりするものではありませんよね。高学歴でも性格が最悪だったり、思いやりがなかったりしたらまったく意味はありません。
執着を持つのは自分の弱さをカムフラージュするため
条件=執着を持つということは、自分の弱さや脆さをカムフラージュするもので、それを意地を張って持っている限り、真の心の安寧は得られないこともうすうす分かっているはずです。
また、弱さ、脆さを隠すと言いましたが、弱いこと、脆いということは決して悪いことではありません。単にたくさんあるあなたのいろいろな面の1つか2つなだけであり、それが繊細さや、細やかさにつながっていることだってあります。
そもそも人は白も黒も、強さも弱さも、両極端の側面を持つ存在です。それゆえに心の機微があり、それゆえに温もりとなり、魅力となるのです。執着は恐れや弱さではありますが、完全に否定するのではなく、それすらもいったん受け入れてみましょう。
執着心を捨てるには①○○でなければならないという考えを捨てる
執着心とは
執着心とは、弱さ恐れからくる「○○でなければならない」という観念のことです。私の恋人は、背が高くなければならないとか、私の恋人は年収が高くなければならないとか、内容は何であれ、「○○でなければならない」という条件があるのなら、それは執着心です。
そして執着心は、薄々分かっているとおり、あなたの可能性を著しく制限します。条件に合わない人は受け入れないのですから、現実的に選択肢が狭く、少なくなるのは当然のことです。
あなたの恋愛を苦しめるだけの重い考え方
しかし、よく考えてみましょう。あなたにとってどんな理由があってその「○○でなければならない」という考えをもったかはわかりませんが、果たしてその思いは正しいことなのでしょうか?
そう、違いますよね。そもそもこの世に「○○でなければならない」ということは厳密に言って存在しません。この世は完全に自由、100人いれば100通りの価値観を独自に持ち、それに従って生きていいのです。
考え方はいつでも自由に変えていいのですから、もしあなたが「○○でなければならない」という考えを持っているなら、今回を機に少しずつでも手放していきましょう。
執着心を捨てるには②人生は最善の道を進んでいると信じる
自分の人生を、すべては最善なんだと心から信頼するのです。これは言葉で書くことは簡単ですが、腑に落ちるまでには相応の時間がかかったり、プロセスを経て行く必要があります。
しかし、あなたが恋愛をしているいまこの瞬間、あるいはひとつの恋が終わりを告げて心痛めている瞬間であっても、高い視点からみれば、あなたの人生は最善の道を進んでいるのです。
この記事を読むほどの大人になったなら、それまでに幾度かの恋愛経験があったかもしれません。もしくはなかったとしても、あなたにはそれなりの人生経験があることと思います。
自分の人生を、この状況も最善なのかと少しずつでも思うようにしていくと、それが真実であると思えるようになります。いきなりは無理でも、1日2日、1年3年と時が経てば、あなたはひとつの恋愛を最高の経験として自分の中で昇華できるようになるのです。
執着心を捨てるには③自分をいたわる
執着心を捨てて最高の恋愛をするためには、自分の状態が最高であることが大切なのは言うまでもありません。傷ついている心、疲れている心では、そこに素敵な相手が現れても積極的にアプローチすることはできませんよね。
執着心を持つと、それだけで心にはストレスがかかっています。だって、「○○でなければならない」という思いをたくさんいくつも持っているのですから、これは想像しただけでも心が苦しいというのは誰でも納得だと思います。
そんな状態でいたのですから、ここはひとつ、すぐに新しい恋愛に向かうまえに、自分自身をゆっくりいたわり、ねぎらい、楽にしてあげましょう。
そのためには、あなたが経験してきたすべてのことを、それもまた必要な経験だった、素晴らしいプロセスだったと少しずつでも納得していくことが有効です。
焦らず、ゆっくり、自分自身を慈しみ、いたわってあげましょう。
執着心を捨てるには④勇気を出して信じる
信じることは最初はとても勇気が必要です。だって、いままでの自分とは違う思考パターン、違う考え方を取り入れるのですから、未知の展開に誰だってドキドキするものです。
しかし、そのドキドキこそが恋愛の醍醐味、素晴らしい人生の醍醐味です。「○○でなければならない」と思っていたことを丁寧に、あるいは思いっきりばっさりと捨てて、新しい自分に生まれ変わるのです。
勇気を持って、自分を大切にして、自分を好きになって、目の前に広がる無限の出会いの可能性に心躍らせて、明るい笑顔で笑ってみましょう。そのとき、あなたの心には清々しい風が吹き、執着心という暗く思い鎧は過去のものとなっていることでしょう。
最後に
恋愛を条件ではなく直感で決めたほうがいいこと、ご納得いただけましたでしょうか。条件とは、ただの箇条書きのリストなだけで、生身の人間ではありません。条件を大切にするということは、人間ではなく、箇条書きのリストを大切にするということですから、それで幸せになれることはありません。
条件=執着は、間違った思い込みから生まれる重りです。あなたの未来を制限し、あなたの存在を小さくし、暗くし、萎縮させていくものです。
執着を持ったこと、あるいは持っていることは、大きな視点で見れば人生の貴重な経験なのですが、ずっと持ち続ける必要はありません。小さな一歩からでいいので、今回の記事を参考に、ひとつずつ執着心を手放していってください。そして思い通りの、想像以上に幸せな恋愛を楽しんでくださいね。
くだらない条件ではなく、心が求める相手とのすばらしい恋愛を楽しんでいきましょう。以上、最後までご覧いただき有難うございます。