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七福神の布袋様とはどんな神様か?分かりやすく解説

布袋

ライター 水城信乃
ライター 水城信乃

七福神の一柱「布袋」について知りたい方へ。

でっぷりと太っていて、笑顔を浮かべている布袋は、七福神の中でもひときわユーモラスな風貌をしています。夫婦円満や子宝の神であり、弥勒菩薩の化身ともいわれている布袋。

本記事では、七福神の布袋とはどんな神様か?分かりやすく解説します。

布袋のモデルは中国の僧侶「契此(けいし、もしくは、かいし)」

布袋のモデルとなった人物は、中国の唐の時代に実在した僧侶「契此」だといわれています。契此は諸国を放浪する際、いつも大きな袋を背負っていたことから、「布袋」というあだ名で呼ばれるようになりました。

水墨画の題材

個性的で縁起がよさそうな外見のためか、布袋は水墨画の題材として好まれました。そして後年、福の神としての性格が付け加えられ、七福神の一柱として数えられることになったのです。

布袋の見分け方は大きな袋と太鼓腹

布袋のトレードマークといえば、何といっても、背負っている大きな袋です。布袋が持っている袋の中には、托鉢の際にもらった食べ物やお金が入っているといわれています。

肉なども喜んで受け取った

本来、僧侶は肉を食べることを禁じられていますが、布袋は、たとえ肉などの生臭物をもらっても嫌な顔ひとつせずに受け取ったといいます。どんな物でも喜んで受け取るため、袋はどんどん大きくなっていきました。布袋の持つ袋には、人々の慈悲や思いやりが詰まっているのです。

度量の大きさを表している

また、布袋が持っている袋は「堪忍袋」だという説もあります。大きな堪忍袋を持っているということは、布袋の度量がそれだけ大きいということでもあります。

太鼓腹も布袋の特徴

布袋のもうひとつの特徴は、大きな太鼓腹です。たとえ粗末な衣を着ていても、恰幅がよいため、まったく貧相には見えません。また、でっぷりと太った姿は大らかそうで、細かいことにはこだわらない大人物といった貫禄があります。

布袋のご利益は夫婦円満、子宝など

布袋のでっぷりと太った外見から連想してか、夫婦円満、子宝に恵まれるなどのご利益があります。布袋のようにいつも大らかに構えていれば、夫婦ゲンカでギスギスすることもなさそうですよね。

無病息災や金運アップのご利益も

また、無病息災、金運アップなどのご利益もあるようです。布袋のでっぷりと太った身体はいかにも景気がよさそうです。江戸時代には生活習慣病という概念はなかったでしょうから、太った身体=健康体と連想したのも、無理はないかもしれません。

布袋の真言は「オン・マイタレイヤ・ソワカ」

布袋に願をかける時の真言は、「オン・マイタレイヤ・ソワカ」です。マイタレイヤというのは、弥勒菩薩のこと。布袋は、弥勒菩薩の化身だとされているのです。

真言は神仏に願をかける時の言葉

真言とは、神や仏に願をかける時に使う言葉です。音の響きそのものに意味があるとされていて、言葉の意味がわからなくても、唱えるだけで効果があるといわれています。願いを思い浮かべながら唱えるといいでしょう。

自宅で唱えてもOK

真言は、お寺や神社で唱えるのが一番ですが、自宅で一人の時に唱えても構いません。

布袋の逸話①中国の僧侶・契此

布袋のモデルとなった中国の僧侶・契此は、像や絵で表現される布袋と同じように、額が広く太っていて、いつもにこやかな笑みを浮かべていたといいます。背は低く、いつも半裸か、粗末な袈裟を着ていたようです。

諸国の民から慕われていた

契此はお寺に属さず、諸国を放浪して回っていたといわれています。背負っている袋は、いつもお布施でいっぱいだったことから、諸国の民には慕われていたようです。

占いが得意だった

また、契此は占いが得意で、占いに関しては百発百中だったといわれています。

雪の上でも身体が濡れなかった

雪の上で眠っても、身体がまったく濡れなかったというエピソードもあります。契此は徳のある僧侶でしたから、神通力のような力を持っていたのでしょう。

死後も目撃談が相次ぐ

契此の人気が高かったためか、死んだ後も、契此の姿を他の州で見かけたという目撃談が相次ぎました。また、死ぬ間際に残した詩の内容が弥勒菩薩に関わるものだったため、「契此は弥勒菩薩の化身だ」とまことしやかにささやかれるようになりました。

布袋の逸話②弥勒菩薩の化身ともいわれている

  • 彌勒真彌勒 分身千百億(弥勒は真の弥勒にして分身千百億なり)
  • 時時示時分 時人自不識(時時に時人に示すも時人は自ら識らず)

死の直前、上記の詩を残したことから、契此(布袋)は、弥勒菩薩の化身だといわれるようになりました。

菩薩はこの世の摂理を超越した存在

菩薩とは、如来の一段下の立場にあたります。彼らは、この世の摂理を超越した仏の本性を持ちながら、あえて人間界に留まって人々を救済しようとする仏なのです。

遠い未来に人々を救済する

そして弥勒菩薩は、兜率天(とそつてん)という世界で、人類を救済するための修行をしているといわれています。釈迦が入滅してから、五十六億七千万年後に人間界へとやってくるということになっています。

布袋に会える有名なお寺と神社

最後に

ライター 水城信乃
ライター 水城信乃

でっぷり太った、いかにも大らかで景気がよさそうな布袋について、少しでも興味を持っていただけたでしょうか?

弥勒菩薩の化身ともいわれる布袋は、家庭円満、夫婦円満、子孫繁栄など、家庭的な願いを叶えてくれる神様でもあります。休日は家族や恋人と、布袋様詣でをするのもいいかもしれませんね。

七福神の布袋様の要点は

  • 布袋のモデルは中国の僧侶「契此(けいし、もしくは、かいし)」
  • 布袋の目印は大きな袋と太鼓腹
  • 布袋のご利益は夫婦円満、子宝など
  • 布袋の真言は「オン・マイタレイヤ・ソワカ」

ということでした。
以上、最後までご覧頂き、有難うございました。

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神・天使
この記事のライター

スピリチュアルライター。仏教校出身ということもあり、昔から精神世界や宗教、心理学などへの興味関心を強く持っていました。2012年頃から様々な神秘体験やチャクラが開く体験などを経験し、精神世界の勉強を再開。仏教やキリスト教などの教義を、現代人に分かりやすく解説するのが得意です。

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