数秘術とは何か知りたい方へ。
数秘術は英語では「ヌメロロジー(numerology)」と言います。ヌメロロジーという言葉は「numero(数)」と「logy(学・論)」から成っていて、つまり数秘術は、数の学、数の論といった意味の言葉になります。
現代では、占いのひとつとして親しまれている数秘術ですが、もしかすると、元々は学問と区別されたものではなかったのかもしれませんね。数学や科学も、深く突き詰めるほどに、宇宙の神秘を感じる、ということも良く言われることですから。
この記事では、深層心理セラピストの斎木サヤカが、数秘術とは何か?基本的なことから、その成り立ちと応用について解説してゆきます。
そもそも数ってなんなのでしょう?
数秘術の解説書等では、たいていそれぞれの数の意味や属性が綴られています。ですが、どうしてその数がそのような意味になっているのか、それが詳細に語られることはあまり多くはないようです。平仮名は漢字から派生しているし、漢字にも由来があるもの。数にも始まりがあるのです。
無から光と闇が生まれ、とか、天と地に分かれ・・・といったように、神話等で宇宙の始まりについて語られることがありますが、まさにそれが「零、一、二」。数の始まりなのです。
宇宙創造のプロセスと数
日本ではいにしえより、「ひーふーみー」という数え歌が親しまれていますが、これももちろん同じ。天地自然を歌ったものだとも言われています。
- 「ひ」→日、光
- 「ふ」→風、空気
- 「み」→水
- 「よ」→世、地
- 「い」→草(いぐさ)
- 「む」→虫
- 「な」→魚
- 「や」→鳥
- 「こ」→獣
- 「と」→人
このように、日本の言葉、言霊と合わせて捉えてみると、数のことがより深く、体感として理解できるようになってくるかもしれませんよね。
数には数霊があり、数の霊魂が宿る
言葉に「言霊(ことだま)」があることは良く知られていることですが、このように数にも「数霊(かずたま)」があるのです。
数秘術でできること、わかること
その導き出されることの的確さも、数秘術の人気のひとつかもしれません。ですが、数秘術にはもっと豊富な活用法があります。個人の運命性だけではなく、物事のゆくえ、会社や地域、世の中の流れを見ていくことも可能です。
開運法
また、開運法としても用いるのもお勧めの方法です。何かの番号を選んだりするときに、数霊の力を借りるべく、今の自分に必要な数、あるいは、展開してほしい方向性を祈願して数を選ぶ、といった活用の仕方もあります。
数秘術で個人を占う際、まず、生年月日、あるいは姓名から特定の数を導き出します。以降でその方法をお伝えいたします。
数秘術の占い方①生年月日で占う
例えば、2010年9月30日生まれの場合、
- 「2+0+1+0+9+3+0=15」
- 「1+5=6」
となり、この生まれの人の導き出された特定の数は「6」となります。
生年月日から導き出される数を主に「誕生数」と呼びます。他に、ライフ・パス・ナンバーやバースデイナンバー、エンジェルナンバー・・・といったように、解説者によって呼び名はいくつかのバリエーションがあるようです。
数秘術の占い方②姓名で占う
以下に、一般的なローマ字と数字の還元方法を示します。
- A J S →1
- B K T →2
- C L U →3
- D M V →4
- E N W →5
- F O X →6
- G P Y →7
- H Q Z →8
- I R →9
たとえば、「やまだたろう」という人の場合、「YAMADA TARO」を数字に置き換える
「714141」
となります。そして、全ての数を足すと
「7+1+4+1+4+1=18」
となるので、
「1+8=9」となり、この人の特定の数は「9」となります。
この数は、姓名数、運命数と呼ばれることもありますが、生年月日から導く誕生数(ライフパスナンバー)に対して、ディスティニーナンバーという名で呼ばれることが多いようです。
どうして生年月日や姓名の数で運勢がわかるのでしょう?
数字を足すだけで、どうして運勢が占えるのか。そう疑問に思ったことのある人もいるかもしれません。言霊の力があるように、数霊にも力があります。名前の響きの一音一音がわたしたちのパーソナリティーに影響を与えていたとしても不思議はないでしょう。
2017年という年号も、1から始まって2017番目の年ということだし、月日にしても同じ。そこに物事が生まれ、成長していく創生のストーリーがあると見るほうがやはり自然ではないでしょうか。
わたしたちを構成している色々な数。その数々の響きを合わせることで、ひとつの主要なパーソナリティーとなると考えると理解しやすいかもしれません。数秘術の手法の中には、「欠けているナンバー」や「最も多いナンバー」を導き出して占う、というリーディング方法もあります。
わたしたちには、いろんなパーソナリティーの側面があって、長所や短所、得意不得意があるという考え方は、占星術と同じように数秘術にも含まれているのです。
ピタゴラス派やカバラ派
ピタゴラスは、数秘術の創始者のように語られることもありますが、実際には、ピタゴラス学派の形而上学と、現代の数秘術師がおこなう数へのアプローチにはあまり共通点はないのだそうです。
また、一般的な数秘術とは一線を隔するものとして、「カバラ数秘術」を提唱している数秘術師も少なくありませんが、実際のところ、手法そのものは現代の一般的な数秘術とほとんど同様です。
異なるのは、数の属性が、ユダヤの秘儀である「生命の樹」の10のセフィロトの意味から派生している点だと言えますが、「生命の樹」自体がユダヤの宇宙観を示したものなので、数を数霊として捉えるなら、全ての数秘術は「派」も何もないひとつ、だと言えるでしょう。
最後に
数の力って、けっこうパワフルなのですよ。筆者は、電話番号を選ぶときに、下4桁を好きな番号にしました。過去には全ての番号を足して、そのときの自分に欲しい数になるものを選んだことがあります。みなさんも数霊を観じながら過ごしてみませんか。生活がより豊かになること請け合いです。
以上、深層心理セラピストの斎木サヤカがお伝えいたしました。最後までお読み頂き、有難うございます。